卓話「職業奉仕について」新堀茂職業奉仕委員長
「職業奉仕という言葉が理解しにくい」という声は私が入会した頃からよく聞かれていますが、私は“奉仕”という言葉がついていることが、そのことに輪をかけていると思います。先輩会員からは「職業を通じて社会に奉仕すること」と幾度となく説明されてきましたが、少しずつ勉強していくうちに何か違うように思えてきました。
奉仕についてはロータリーの場合は必ずサービスと表現されますが、ロータリー創立時になぜ職業とロータリー活動が結びついたのでしょうか。私は、職業奉仕とは言いながら職業倫理に近い概念ではないかと認識しています。ロータリーがシカゴで産声をあげた頃のアメリカは人民同士の騙し合いが大手を振ってまかり通っていて、商業上の道徳率は完全に崩壊していたという記述が文献にあります。優良職業に携っている者がこういった現状に危機感をもって集まり、意識を共通させようとしたことがロータリー誕生の発端だったと私は理解しています。
そういったことからすると職業奉仕という日本語は適切ではなく、職業倫理という表現の方が理解しやすいのではないかというようにも感じています。ただし、公式用語としては「職業奉仕」ですのでそのまま使用されていますが、その精神は倫理に近いところを思考した表現ではないかと考えています。職業を通じての正しい商取引き、正しい商品への思いや商品に対する宣伝や説明を正確にできることが本来の職業奉仕の在り方ではないかとも考えています。当クラブの皆様は誠実な商売を営み、取引き先や個人ユーザーに提供されているので今さらここで申し上げることはないでしょう。ところが、先程も申し上げたようにロータリーが始まった頃はとてもそんな状態ではありませんでした。
現在の中国の商業界は100年前のアメリカと類似しているといえます。注文品が納期予定に届かないことは茶飯時で、日本では経理担当者が税務申告のための妥当な帳簿を作成して、約束の期日に支払います。中国の企業の経理担当は税務申告は必要上行いますが、驚くことに彼らの最大の仕事はできるだけ支払いを遅らせることです。期日に支払われることはほとんどなく、6ヶ月後あたりに支払いがされるのは良い方なのです。職業奉仕とか職業倫理という概念がとても通用するとは思えません。国民性もあるのでしょうが、こういうような国柄ですので、互いに信頼し合える商業習慣を維持することはとても難しいことなのです。
ところで、私たちの身の回りを見るとどう考えてもムダだと思えることが当たり前のように行われている例がかなりあります。中国では、省ける工程は徹底的に除していて、それが日本とのコストの差になっています。過剰包装や異常な品質管理が果たして本当に有意義なのでしょうか。そのためのコストは商品単価に含まれていて消費者の負担になる訳で、職業奉仕という考え方にたった場合、どういったことがユーザーや消費者にとって得なのでしょうか。こういった現状を考え直さなくてはならない時に来ていると思います。
職業奉仕という呼び方はとても崇高なイメージですが、当たり前になっているムダをひとつひとつ指摘してコストを下げる工夫をして頂く機会を作ることも私たちロータリアンの使命ではないでしょうか。皆さんの個々の事業所では、ムダやロスの削減や工程改善に尽力されていらっしゃると思われますが、それをロータリー活動にとり入れて、お互いに指摘し合って効果を出すことも「職業を通じて社会に貢献すること」ではないかと思います。発泡スチロールのパックに入れて包装するのではなく、商品を山積みにして消費者に選んでもらい、計り売りも対応する農産物直売所がコストダウンにもつながり成果を上げているのはその典型で、原点を見つめ直すことの必要性を考えさせられます。
ロータリーには職業奉仕と対比して社会奉仕があります。精神論的な職業奉仕に対して、ロータリー創立から18年くらい後に確立された社会奉仕は「目に見える形の奉仕を提供しよう」というもので、この違いを常に頭に入れておくことが重要です。また、ロータリー財団の活動がロータリーの根本的な活動にどれだけ合致しているのかを考えてみてください。それぞれの奉仕委員会については設立の意図や現在までの経緯がありますが、職業奉仕委員会は会員の心の在り方を啓蒙するミッションであって事業によって形をなすものではありません。国際奉仕委員会は国際間を通じてロータリークラブ同志の交流、ロータリークラブが存在する地域のトラブルに対する支援を意図している委員会です。ロータリークラブの存在の有無に係わらず、困っている地域に対して支援の手をさし述べようとするのが世界社会奉仕委員会です。皆様の属する委員会について、認識を新たにして頂けたら幸甚です。
会長あいさつ 関口富夫会長
一日ごとに冬に近づいている今日この頃です。
梅津会員夫人の突然の訃報に際し、心より哀悼の意を表するとともにご冥福をお祈りいたします。なお、本日は一部の会員に梅津家の告別式のお手伝いに行って頂いていますが、その方々は出席扱いとさせて頂きますのでご了承ください。
さて、11月第3木曜日の今日は待ちに待ったボジョレー(ボージョレ)・ヌーボーの解禁日です。ボジョレー(ボージョレ)とはフランス産ワインの産地銘柄で、ヌーボーはフランス語で新しいの意味です。ボジョレー(ボージョレ)でとれた新酒ワインが、この日を期して世界中で一斉に売り出されます。今のように騒がれなかった頃は酒屋の開店時間に合わせて買いに出かけましたが、コンビニエンスストアの出現によっていつでも購入できるようになりました。また、航空便で届くことに着目したエールフランス航空と日本航空が、自社のラベルをボトルに張った時代もあったことを記憶しています。最新情報によると1,000円以下のペットボトルも発売されるとかで、ワインオープナーを使ってコルクをあけながら香りを楽しむことも次第に消えていくのでしょうか。ワイン片手に素敵な語らいの時間を過ごしてみてください。
幹事報告 堀金和代幹事
1.12月12日(土)に「ローテックスと青少年交換学生のオリエンテーション」が行われます。毎月1回開催されるものですが、関係者は是非ご出席ください。
2.「ライラ全国大会の研究会」が1月13日(水)に東京で開催されます。
3.菊花展協賛への礼状が届いていますので、ご覧ください。
4.11月26日の例会前16時30分より臨時理事会を行いますので、関係者はご出席ください。会場は報徳会館2階会議室です。