卓話「国際関係から見た日本」日本大学理事 国際関係学部長 佐藤三武朗様

経済の高度成長に伴い、わが国は安価高品質の製品を大量輸出してアメリカを駆逐していきました。こうした現状を危惧した政府は、国際間の摩擦を回避できる人材の育成に取組み、当時の文部省は、昭和54年に日本初の国際関係学部を日本大学三島に設置したのです。時代の変化と共にインターナショナルからグローバルに移行、環境・人口・資源問題なども地球規模での発想・取組みでなければ解決できません。国際関係学部は、そういう使命を負って人材の育成に励んでいますが、私は30歳まで“学生”として世界を歩き回り、その経験が今に生かされています。
さて、自分が住む街を生かすことを多くの人は忘れている気がします。これからは海外から日本に来る“インバウンド”の時代が訪れるでしょう。それを視野に入れて私は三島に北京大学の誘致も考慮し、訪れた教授の皆様に三島の歴史と文化を説明した後は必ず伊豆を案内して、その“魅力”と“いたわりの心”にふれて頂いています。伊豆には川端康成の『伊豆の踊子』や太宰治の文学作品に描写されているように、ロマンチシズムとエロチシズムがあり、この2つがないと人間の心の豊かさは保証されません。伊豆・箱根・小田原を含めた地域は歴史と観光の宝庫といっても過言ではなく、これを大いに活かすべきだと考えます。また、地域の沈滞化はアメリカの模倣も一つの要因であり、充分に予測できたはずです。反面、欧州では歴史・文化を大切にしながら町作りや地域デザインに取組んでいますし、各国の自給率の高さには驚かされます。これからは欧州を参考にした方が賢明かと思います。
亡くなった私の父は「国が疲弊して食糧難は必ずくるから、野菜くらいは作っておくように」と言い遺しました。日本大学の創始者が学んだ吉田松陰は、農作業を通して育成させることを教えたといいます。大地にふれる農業は全ての原点であり、それを忘れた日本人に、私は警告を発します。
先程も申しましたように、外国人の来客を日本の旅館に案内して、ホテルにはない日本独特の女将の接客を受けてもらうようにしています。出迎えから見送りまでの“心づくし”は世界にはなく、皆様が感動してくださいます。2021年に静岡空港が開港すると、アジアから多くの外国人が多く訪れることは計算されることで、県知事も三島に注目しています。
いろいろと述べて参りましたが、日本には自信をもって世界に誇れる文化がありますし、私も将来は「伊豆の案内人」として、伊豆の魅力を世界へ向けて発信していきたいと思います。
これからは、地域に根ざした企業や学校でなければなりませんし、もう一度キャンパスで学びたいという人がいたら、学校を開放して受け入れることもしたいと思います。壁を作らずに人々が知恵を出し合い、豊かな地域コミュニティーの形成と新しい地域社会の誕生へ最大限の尽力をする決意です。
会長あいさつ 川田隆志会長
湘南つばさの家への物品支援に対し、ホーム所長様より礼状が届いていますので回覧いたします。詳細については次の会長幹事会で決定されますが、GSEに伴い、当クラブへホームスティの依頼がありました。期間は4月3〜4日ですが、受け入れてくださる方がいらっしゃいましたら申し出てください。また、本日の卓話をしてくださる佐藤様が、上梓された小説の単行本を寄贈してくださいましたので、ご希望の方はお持ち帰りください。
先週皆様にお配りした「抜萃のつづり」は、広島の(株)熊平製作所が毎年45万部を自費で作り全国のRCやLC、官庁、大使館、学校などに配布しているものです。内容は、全国の新聞や雑誌に掲載された“心に残るエッセイ”36点を集めたもので、それぞれが、職業奉仕・健康医療・介護・青少年問題・宗教などの分野に分けられています。皆様にも読んで頂きたいと思って紹介いたしました。これを発行している会社は金庫の製造メーカーから始まり創業以来110年の歴史を有し、現在ではセキュリティー関連器具の設計から製造までを手がけていて、その分野では先端企業といわれています。また昭和59年に「奨学文化財団」なるものを設立して、広島を中心とした海外留学生へ毎月7万円を補助しているそうで、その数は今日まで1147名になるとのことです。
このような事業を継続できる企業はとても素晴らしいと思うと同時に、ロータリーの精神にも相通じるものがあると考えますし、きっと優秀な社員が揃っているのだろうと想像します。小田原の栄町にも営業所があるようですので、一度お話を聞いてみたいとも思っています。
最後になりましたが、当クラブの女性陣よりバレンタインデーのチョコレートを頂き、ありがとうございました。
幹事報告 釼持久資幹事
1.地区より「国際大会への参加問合わせ」と「識字率向上の取組み状況のおたずね」が届いています。また「地区国際奉仕事業報告会開催のご案内」については、国際奉仕・世界社会奉仕委員会へ回します。
2.RIからの「人類のために活動します」という4枚組CDを広報・IT・記録・雑誌委員会へ渡します。
3.「ヒマラヤロクタの森」の会報が届きましたので回覧させて頂きます。
4.田中政吉会員より内田会員の症状について経過報告があり、大部良好とのことです。