卓話「勝ち組より価値組へ」アサヒビール株式会社理事 神奈川工場長 竹本秀明様

弊社がライバル視しているのは同業他社ではなく、携帯電話業界などです。と申しますのは、生活費以外でそれらにかける費用が増えている傾向にあり、ビール購入の費用が減少していると考えられるからです。
過度集中経済排除法により、1949年(昭和24年)にサッポロビールから分割された弊社のシェアは下落の一途をたどり、昭和56年には9.6%という最低記録になってしまいました。まさに崖っぷち、その企業倒産の危機を救ったのがご存知の「スーパードライ」でした。その誕生の裏側を説明させて頂きます。先ず、それまで無かった経営理念を「お客様の満足を追求しよう」と決め、全社員が一つの方向にまとまるようにしました。そしてドイツやアメリカから最新技術を導入し、QCの勉強、さらに東京と大阪で5,000人のモニタリングを実施すると共にCIの導入に着手したのです。また「お客様はビールの味が分かる」という仮説をたてて製品開発を進めたところ、モニタリングの結果からどのようなビールを求めているかが明らかになり、ビールそのものが大きく変わろうといている予感がしたのです。並行して、日本人の食生活が変わりつつあったことも影響したと思います。そのデータから20〜30歳代を対象にした商品設計を進めて製品化し、シェア拡大につながると同時に会社は倒産から救われたのです。
企業価値とか付加価値という言葉を耳にしますが、自分なりの定義を持たないと「価値」を得ることはないと思いますし、質や形を変えるところから生まれるものだと考えます。移動しただけでは何も変わりません。その視点から南足柄市の神奈川工場について説明させて頂きます。
神奈川工場には、18種類1,300本の桜が植えられ、10年〜20年後には満開の花を咲かせるでしょう。また、敷地内の小川には4,000匹のホタルの幼虫が放流され、季節になると1,000匹が乱舞します。幼虫の放流体験者を募ったところとても多くの応募があり、今年も計画中です。これが神奈川工場の“価値”の一つといえます。人生も地方自治体も、目ざすものがそこに有るのと無いのでは全く違ってきます。
では、神奈川工場が目ざすものはどのようなことなのでしょうか。一つは「生産性」に重点をおいて無人化を考えています。単純かつ繰り返し作業は機械化を図り、従業員を削減することなく、技術開発により価値を見出すためにシフトすることを考えています。もう一つは、21世紀は環境の整備といわれていますので、「環境にやさしい工場」にしたいと思っています。その意味でも桜の植樹を続けて、ゆくゆくは桜の園にする構想を描いているのです。ホタルの幼虫放流も続けて、初夏の風物詩に定着させたいと考えています。
この工場では省エネ対策も考慮しています。工場で使用する電力の2割は、能代市と南十和田市に委託した風力発電によって賄っており、クリーン電力証書も取得しました。このほかにも様々な技術を随所に取り入れ、環境にやさしい工場を目ざしています。この神奈川工場のミッションは「世界一安くて世界一おいしいビールを作ろう」です。これからも皆様のご利用をお待ちしています。
いろいろ話して参りましたが、本日のテーマである「価値」についてもう一度考えて頂き、小田原市を伊豆や箱根への通過点にせず、“目ざすものがある街”になるように願っています。
会長あいさつ 川田隆志会長
賀詞交換会は、親睦・家族委員会と河鹿荘の皆様のご協力によりまして和気藹藹としたひとときを過ごすことができ、良いスタートが切れました。この場をお借りいたしまして、御礼申し上げます。
本日から通常の例会が始まりますが、執行部としては、後期の目標に対して真摯に取り組んでいきたいと思いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
1月8日のJCの賀詞交換会に招待されていたので、当クラブの会員増強に少しでも役立てばと思って出席いたしましたが、各団体より多くの方々が出席されていて仲々盛大でした。当クラブの会員の中にもJC出身の方がいらっしゃると思いますが、そういった人のつながりを通して入会に結びつけることができれば、とても喜ばしいことだと思います。
このあと半期の中間会計報告をして頂き、ポールハリス・フェローの表彰記念品を村上会員に、米山功労者の表彰記念品を峯会員にお渡しいたします。
幹事報告 釼持久資幹事
1.地区より「日台ロータリー会員開催のご案内」が届いています。
2.優良職業人表彰の方からそのお礼が届いていますので、皆様に分配させていただきました。
3.次週は変則日程ですので、ご注意ください。